4. 短時間正社員というだけで低い評価になり、昇進・昇格も大幅に遅れる

制度利用者に対する人事評価について、人事部門が考え方を明示していなかったり、管理職の知識や理解が不足していたりすると、勤務時間が短いというだけで一律に低い評価になる等、公正な評価が行われず、制度利用者のモチベーション低下につながってしまうおそれがあります。

人事部門としては、まずは評価の方法や運用が、制度利用者に合理的な理由なく不利になっていないかを確認し、必要に応じて改善を行う必要があります。
その上で、制度利用者の人事評価について、人事部門が基本的な考え方を示し、目標の設定、評価、制度利用者へのフィードバックといったそれぞれの場面において、下記の【管理職がやるべきこと】を、管理職に対して周知・徹底しましょう。また、「制度を利用すると評価が低くなる」といった誤解が広がらないように、制度利用者や周囲の社員に、制度利用に伴う評価の考え方を開示することも有効です。

管理職がやるべきこと

制度の運用改善に向けてやるべきこと 関係者への伝え方
  • 制度利用者に対する評価の考え方や方法を十分に確認し、理解する
  • 制度利用によって担当できる仕事等が制約されることで、結果として評価が低くなる可能性がある場合には、制度利用あるいは仕事の配分の前に、そのことを制度利用者に伝える
  • 制度利用者に低い評価を付ける場合には、勤務時間が短いことが理由でないことを確認・説明する
  • 周囲の社員が制度利用者をフォローしている場合には、その点も加味して周囲の社員を評価する
  • 人事部門から直接伝える
  • 管理職向けのマニュアルや研修