株式会社プラザ企画

売上増・生産性向上などの経営課題解決に向け、
多様な人材の確保・活躍につながる複層的な制度を導入

株式会社プラザ企画_01_企業ロゴ

企業概要

会社設立年 1985年
本社所在地 岩手県奥州市水沢区佐倉河字後田29
業種 宿泊業、飲食サービス業
事業内容 ホテル経営、外食事業、食品加工販売、新聞販売
資本金 5000万円
売上高 10億円
社員数 正社員50名、パートタイマー60名(2025年8月時点)
事業所数 4か所
内訳:プラザイン水沢、和食処きくすい北上店、岩手日報販売センター(江刺、前沢)

PDFデータ

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制度の概要

<どのような立場・希望であっても社員が希望する働き方を選ぶための多様な制度>

  • ■同社では、多様な正社員としてBタイプ:高度限定正社員、Cタイプ:限定正社員、Dタイプ:短時間正社員の3タイプが存在する。そのほかに、Aタイプ:無限定正社員、非正規社員としてEタイプ:パートタイマー、Fタイプ:アルバイト(学生や本業がほかにある方)、Gタイプ:契約社員という雇用管理区分を設けている。
  • ■Bタイプ:高度限定正社員
    • ・高度な技能を持つ社員が、専門的な職務に限定して従事し、企業に貢献できる働き方を選択できるように設けた。
    • ・本人がリーダー職務を望まない、あるいはマネジメントの適性(人材育成、コミュニケーション等)を持たない場合がある。年次が高くなることにつれ生じる管理職になることへのプレッシャーを受けること無く、その人に合った成果の発揮を支援することが目的である。例えば料理人として働く方が管理職(料理長)を目指すのではなく、料理人のままメニュー開発等において専門性を活かすことができる。
  • ■Cタイプ:限定正社員
    • ・勤務地の限定(事業所、通勤圏、地域)、職務・職種の限定、時間外勤務の制限(18時以降の勤務を制限する等)、土曜または日曜勤務の制限(小学生までの子を育児する者のみ)、勤務時間の限定、短時間勤務等、様々な限定ができる雇用管理区分である。
    • ・Aタイプとして就職したが、働く中でなんらかの限定をかける必要が生じてCタイプに変更する場合を想定して作った。ただし、そもそも転勤を希望しない方や特定の職種のみへの従事を希望して、初めからCタイプとして就職する社員もいる。
  • ■Dタイプ:短時間正社員
    • ・Aタイプと比較して所定労働時間が短い雇用管理区分である。勤務時間帯の責任者を務める優秀なパートタイマーが、正社員へ転換する場合に、正社員と同様の業務を実施しながら勤務時間を制限する際に利用する。その他、育児以外の理由で短時間勤務を希望する場合にもDタイプが活用される。
    • ・一定の人事評価以上の社員のみが利用可能である。
Aタイプ(無限定正社員)
(14名)
Bタイプ(高度限定正社員)
(0名)
Cタイプ(限定正社員)
(17名)
Dタイプ(短時間正社員)(5名) Eタイプ(パートタイマー2種)
(29名)
Fタイプ(アルバイト)
(25名)
Gタイプ(契約社員)
※60歳定年以降の方が主(10名)
職務内容等 管理、営業、接客、調理新聞販売 同左 同左
転勤の有無 あり あり 個々の契約の内容に応じて限定あり なし なし
労働時間 フルタイム(週40h) フルタイム(週40h)又は短時間(週20~35h) 38h未満。Gタイプは自由に選択可能
雇用期間の定め 無期 有期
賃金 月給:定型業務の職務執行能力(職能)に応じて決定
賞与:業績と人事考課の結果で支給額を決定
手当:職務手当、役割手当、調整手当、通勤手当
月給:Aタイプと同じ方法で決定(短時間の場合、勤務時間を基準に按分)
賞与:Aタイプへの支給額を基にタイプ別に支給係数がかけられ、決定
手当:Aタイプと同じ
月給:時給制(Gタイプは固定給)
賞与:一定評価以上の者に支給
手当:通勤手当
昇進、昇格 上限なし 上限はチームリーダー(店長、料理長相当) 上限はオペレーショントレーナー(時間帯責任者相当。それ以上の役割を担う社員は正社員に転換する) 上限なし
教育訓練 階層別研修などを実施 同左 雇い入れ時に研修を実施

制度導入のきっかけ・背景

  • ■労働力の確保、生産性向上等の経営課題への対策として、多様な人材が働ける人事制度を整備した。地方では半導体関係など、他の産業に若い人材をほとんど取られてしまうため、人材確保が非常に厳しい状況であったことが制度導入の背景にある。
  • ■制度を労働局に届け出たのは2017年であるが、現場での実質的な運用はそれ以前からあった。実質的に限定正社員と同様の働き方をしている社員がいた状況の中で、徐々に人事制度を整備してきたという流れである。

制度導入による効果

  • ■2025年6月時点の利用社員数は以下の通り。
    • ・Bタイプ(高度限定正社員):0名
    • ・Cタイプ(限定正社員):17名(男性10名、女性7名、うち育児短時間2名)
    • ・Dタイプ(短時間正社員):5名(男性2名、女性3名、うち治療との両立3名)
  • ■制度の導入以降、結婚を理由として退社した社員はいない。男性も育児休暇制度を活用している。
  • ■制度導入により、くるみん・えるぼしなどの働きやすさに関する公的な認証の獲得につながった。大きな影響力があるわけではないが、多様性に対する会社の取り組みや方針を分かりやすく発信することができるようにはなった。

工夫点

  • ■雇用形態を変える主なタイミングとなるライフステージの転換期に、社員から相談を受ける窓口を設置している。
  • ■相談窓口は総務経理部門の3名で分担して運営している。また別グループのキャリアコンサルタントの有資格者がキャリアの相談に乗ることもある。企業規模が小さいため、大手企業の人事部門と異なり、互いに目に見える距離にいるため、状況の把握もしやすい。そのため、窓口から声掛けをせずとも社員本人から相談が来たり、あるいは周囲から情報が伝わってきて相談窓口が支援を行ったりすることができる。
  • ■窓口では、利用可能な社内の制度や公的な制度、助成金、今後のスケジュール等について相談に乗る。

今後の展望・課題

  • ■企業である以上、多様な社員を増やすことが目的ではなく、売上や労働生産性の向上を目的としている。同時に、社員視点での豊かさを向上させる観点から、ワークライフバランスを叶えるために多様な正社員制度を導入・運用している。
  • ■中小企業では特に、社員は賃金と休日(有給消化率)および人間関係を重視している。それらが満たされる場合には、人材が定着する。資金力の差などから大手企業の採用力にはなかなか叶わない。だからこそ中小企業の企業継続・人材確保のためには賃金・休日が重要になると考えている。待遇改善の方法として、多様な人が働けるような制度の導入があると考える。