株式会社ベネフィット・ワン
貴社は、どんな会社ですか?
当社は法人向けの福利厚生事業を主軸に手がけている企業です。「良いものをより安くより便利に」をモットーに、サービスの流通創造を通して人々に感動と喜びを提供しております。
従業員数は888名となっており(2015年4月1日現在)、そのうちの約7割が女性です。
短時間正社員制度の導入・実施状況は?
過去3年間の利用実績は、育児目的が24名、健康上の理由(母性保護を含む)が4名となっています。利用者のほとんどが女性ですが、男性の利用者もおり、色々な部署で利用者が出ているので、制度そのものはかなり社内に浸透しています。
制度を導入した背景や経緯は?
かつては、育児や介護等の理由によりフルタイムで働けない事情を抱える社員に対しては、個別に対応してきましたが、女性社員比率が高かったことや、会社の事業内容との関係からも、社員の働く環境整備の必要性を感じており、今後社員のニーズが高まっていくことも想定されました。そこで、多様化するライフスタイル、変化する生活環境に柔軟に対応し、社員それぞれが自らの持つ能力、キャリアを生かしつつ、安心して働き続けることができるような勤務体系を特別勤務制度として包括的に整備することとなりました(平成20年11月)。特別勤務制度には「ライフサポートコース」と「ライフプランコース」の二つのコースを用意しており、ライフサポートコースがいわゆる短時間正社員制度であり、ライフプランコースは一定の事由を満たした場合における休職制度です。
制度の概要を教えてください。
(1) 対象者は?(就業形態、役職等)
・ 原則として全ての正社員が利用できます。
(2) 利用目的は?
・ 育児目的、介護目的、健康上の理由の3つです。
(3) 勤務時間や日数は?
・ 時間を短縮する場合は3時間まで30分単位で、勤務日数は週3日勤務まで短縮することができます。
(4) 短時間正社員として就業可能な期間は?
・ 原則として1年間です。但し育児目的の場合、子どもが未就学の間であれば利用が可能となっています。
(5) 賃金や評価はどのようにしていますか?
・ 給与、賞与:短縮した時間分は控除しています。
・ 評価:基本的にはフルタイムの正社員と同様です。ただし、目標設定を行う際には、短時間勤務であることを考慮した内容となるように調整しています。
制度の導入や運用にあたっての課題・問題は?
運用面で留意しているのは、社員の声に耳を傾けることです。一度ライフサポートコースを選択しても、様々な事情が変化する中で細かい勤務条件はタイムリーに見直していく必要があります。そこで、当社では4月、7月、10月、1月と3ヵ月ごとに見直しを実施しています。なんらかの事情を抱えて短時間正社員制度を利用しているわけなので、3ヵ月に1度面談を実施することにより、会社としては社員の状況を良く把握して、細かいケアを行うようにしています。
制度導入でどんな効果やメリットがありましたか?
社員が、「ライフスタイルの変化に応じて働き方を変えることができる」という安心感を持てるようになったことです。現場からも、制度導入はありがたいという声が聞こえてきています。
制度についての今後の方針やお考えは?
当社は企業の様々なニーズに応える総合的な福利厚生サービスを提供している会社です。働く人の満足度をいかに高めるかということを重視しています。お客様に、より良いサービスを提供する会社になるために、自社の社員の職場環境の整備に配慮することを心がけています。今後も、社員のライフスタイルや生活環境の変化に応じて、安心して働ける会社にしていくために、社員のニーズを把握しながら制度の改定等も柔軟に行っていきたいと思います。
短時間正社員制度の課題は?
短時間正社員制度の利用期間における、職種の変更や拠点の異動等については特に細かいルールは存在しません。実態としては同じ部署で働けるように配慮をしています。しかしながら、担当の顧客を持つ営業部門の場合は、現実問題として時間制約があることで業務に支障が出るため、制度利用期間中は、同じ営業部門でも営業事務を担当するといったケースもあります。いずれにしても、本人や所属長と良く話し合いながら最善の策を見出すようにしています。