取組事例(2020年)
D社
基本情報
業種 | 専門サービス業 |
---|---|
都道府県 | 東京都 |
従業員数 (2020年6月時点) |
約800人 (うちパートタイム・有期雇用労働者は約70人) |
事業概要 | 建設コンサルタント事業(公共事業の設計、大手ゼネコンの施工管理等) |
取組を行った待遇
基本給 | |
---|---|
賞与 | |
手当 | |
退職金 | ○ |
福利厚生 | |
休暇・ 休職制度 |
○ |
教育訓練 | |
その他 | ○ |
取組のポイント・概要
背景
無期転換ルールの導入をきっかけに、契約社員(有期雇用労働者)の正社員転換を推進。さらに、パートタイム・有期雇用労働法への対応に当たり、まずは正社員と業務の内容が同じ契約社員を積極的に正社員化することで、待遇差の解消に取り組んできた。また、期間限定の特殊業務に従事する契約社員についても待遇改善を図ることとした。
待遇 | パートタイム労働者・有期雇用労働者に対する支給状況 | |
---|---|---|
取組前 | 取組後 | |
退職金 | 契約社員は支給なし。 | 契約社員にも、退職金分として職種・業務に応じた金額を毎月の給与に上乗せする形で支給。 |
特別休暇 | 交通機関の事故や災害などにより出勤困難な場合に取得できる有給の特別休暇は、契約社員は対象外。 | 正社員と同様に、契約社員も特別休暇の対象となるよう制度変更。 |
正社員転換の推進 | 正社員と業務の内容が同じ契約社員は積極的に正社員転換することで、待遇差の解消を推進。 |
効果
契約社員の正社員転換を進めたことで、業務の効率化など生産性向上に取り組む社員が増え、働き方改革の推進に寄与するものと期待している。また、同じ正社員として、それぞれが責任ある立場で業務に取り組むこととなり、仕事がやりやすくなった。
取組の詳細
取組に向けた検討プロセス
無期転換ルールの導入をきっかけに、これまでも契約社員の正社員転換に取り組んできたが、パートタイム・有期雇用労働法への対応に当たり、まずは契約社員の積極的な正社員化を進めた。現在は、特殊な業務を受注した場合に、その業務に必要な特定の資格や経験・能力を有する者を契約社員として雇用するケースがほとんどとなっている。
待遇の見直しに当たっては、まず待遇の洗い出しを行い、同一労働同一賃金ガイドライン等を参考に検討を進めた。待遇の性質・目的を踏まえ、退職金と特別休暇について改善を行うことを決定。社内で何度も協議し、最終的に本部長も含めた会議で決定した。取組開始から対応完了まで6か月程度かかった。
待遇の改善状況の詳細
○退職金
正社員には勤務年数等により賃金テーブルに応じて退職金規程に定めた金額を退職金として支給していたが、契約社員は退職金を支給していなかった。見直しを実施し、契約社員には、その職種・業務に応じた退職金分の額を設定し、毎月の給与に上乗せする形で支給することとした。
○特別休暇
正社員は交通機関の事故や災害などにより出勤困難な場合、有給の特別休暇を取得できるが、契約社員は対象外だった。見直しを実施し、契約社員も正社員と同様に特別休暇の対象とした。
○正社員転換の推進
正社員と同等の仕事をしている契約社員を積極的に正社員化した。2017年は全従業員の約20%が契約社員であったが、2020年では10%未満となっている。
取組による効果
契約社員の正社員転換を進めたことで、業務の効率化など生産性向上に取り組む社員が増え、働き方改革の推進に寄与するものと期待している。また、同じ正社員として、それぞれが責任ある立場で業務に取り組むこととなり、これまで以上に仕事がやりやすくなったと感じている。