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株式会社千葉興業銀行

平成28年度パートタイム労働者活躍推進企業表彰受賞企業事例集より

平成28年度「パートタイム労働者活躍推進企業表彰」
優良賞(雇用均等・児童家庭局長優良賞)

同じ仕事を担当する行員(正社員)と同様の評価項目で人事評価を実施し、評価結果を昇給等に反映。充実した教育訓練により、意欲や能力の高い人材をリーダーや行員に登用し、キャリアアップを推進

1.労働条件の明示、説明
2.賃金・労働時間
3.教育訓練等の能力開発
4.人事評価
5.キャリアアップ・
正社員転換推進措置
6.福利厚生・安全衛生
7.ワーク・ライフ・バランス
8.職場のコミュニケーション等
所在地 千葉県 業種 金融業・保険業
従業員数 2,230名 パート労働者数 923名
事業概要 地域の中小企業・個人事業主、個人客を対象とした預金・貸付・国内為替・外国為替・有価証券投資・経営支援・地域経済活性化業務等を行う
ポイント
  • すべてのパートタイム労働者に人事評価を実施し昇給に反映。同じ仕事をしている行員と、パートタイム労働者の評価項目を同様に設定する他、時給額をほぼ同額に設定。人事評価基準や時給テーブルを社内のイントラサイト上で全従業員に公開し、公平性と透明性を確保。
  • 幅広い研修機会を提供するとともに、資格取得に対しても行員と同様に支援する制度を導入。業務習得進捗度を確認しながら、計画的なキャリア形成を支援。
  • 意欲や能力が高い人材をリーダー、行員に登用し、キャリアアップが実現できる仕組みを整備。行員に登用され、役職者としても活躍。
  • パートタイム労働者を含む全従業員対象の表彰を実施し、頭取から表彰することでモチベーションの向上を図る。

審査委員はここを評価

銀行業務に適応した人材を確保するため、育成・定着を目的とした多彩な策を講じています。特に正社員と同様の評価制度や、パートタイム労働者とのコミュニケーションの場をふんだんに設けているところがポイントです。

1. 企業概要・人員構造

同行は、千葉県に根差した地域の金融機関として1952年に設立された。千葉県内に72店舗、東京都内に1店舗を構え、「地域とともにお客さまのために『親切』の心で」を企業理念に、銀行業務を行っている。

全従業員の約4割を占めるパートタイム労働者を「スタッフ」と呼び、スタッフのほとんどが、近隣に住む子育てが一段落した主婦である。なお、一般企業で「正社員」に当たる従業員を「行員」と呼んでいる。

スタッフは、事務やロビー、窓口等一般的な銀行業務を担当する「レギュラースタッフ」が約9割を占める。その他の約1割には、「テレマーケッター」、「本部事務スタッフ」、「マネジメントスタッフ」、「清掃パート」の職務区分があり、職務の内容に応じた勤務時間や給与テーブルが制度化されている。レギュラースタッフには、勤務時間や勤務日数によって「ショート」と「ロング」の区分があり、「ロング」の中から一定の基準を満たすスタッフは「リーダースタッフ」に登用される。

「ショート」「ロング」ともに1年間の有期労働契約で時給制、転居を伴わない人事異動の対象である。通勤手当を支給しており、職種によっては資格手当を支給する。職種によって給与テーブルは異なるが、「ショート」「ロング」間で時給の違いはない。また、本人の申告と支店長の承認により、相互転換が可能である。

スタッフの主な業務内訳、人数(2016年3月31日時点)

主な業務 合計 ショート ロング
レギュラー
スタッフ
事務スタッフ 内部事務 363 304 59
ロビースタッフ 受付・案内 191 177 14
テラースタッフ 窓口業務 72 72 0
外訪スタッフ 渉外業務 16 15 1
渉外スタッフ 投資信託等資産運用商品の単独販売、個人取引を中心とした顧客管理業務 50 30 20
リーダー
スタッフ
事務担当 業務担当職務全般及び付随する業務(テラー・後方の区分無し) 66 66
渉外担当 投資等資産運用商品の単独販売、個人取引を中心とした顧客管理業務、法人既取引先の定例集金業務 28 28
その他※ 96 60 36
合計 882 658 224

※ その他:「テレマーケッター」「本部事務スタッフ」「マネジメントスタッフ」「清掃パート」

レギュラースタッフの雇用区分

ショート ①②のいずれかに該当
  • 原則として配偶者扶養控除の範囲内(現行年収103万円)とし、健康保険、厚生年金保険を適用しない
  • 労災保険は適用し、所定勤務時間が週20時間以上の場合は雇用保険を適用する
①所定勤務時間が1日5.5時間未満、または週26時間未満
②所定勤務日数が月15日以下(年間平均)
ロング ①②のいずれにも該当
  • 健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険、介護保険(40歳以上)を適用する
①所定勤務時間が1日5.5時間以上、または週26時間以上
②所定勤務日数が月16日以上(年間平均)

* 行員は8:40~17:00の7時間20分勤務

2. 取組の背景とねらい

2000年に公的資金投入を受けたことから、人件費削減と人材確保のため、スタッフを積極的に雇用するようになった。それまでは各店舗に1名~2名であったスタッフが、2006年以降は15名~16名にまで増加した。

スタッフの増加に伴い、スタッフの業務範囲と責任範囲が広がったことから、働きやすい環境を整備することや能力開発を行うことが不可欠となり、各種取組に着手した。また、できるだけ長く働いてもらうため、キャリアアップが実現できるよう、育成プログラムの整備、教育・訓練機会の付与、行員転換制度の導入といった仕組みの整備も進めた。

3. パートタイム労働者の活躍推進のための具体的な取組

スタッフ全員に、行員と同様の評価項目による人事評価を実施

年1回、スタッフ全員を対象に「総合評価表」を用いた人事評価を実施している。総合評価表はレギュラースタッフ用とリーダースタッフ用に分かれており、評価項目には、職務行動評価にかかわる能力(知識、理解力、意思疎通力、適応力、判断力等の7項目~8項目)と執務態度(規律性、責任感、積極性等の6項目)があり、定期預金獲得額、情報トスアップ件数、業務習得管理表の習得項目数等、可能な限り計数化した実績についても評価される。

総合評価表の項目は、レギュラースタッフは入社3年目までの行員と、リーダースタッフは入社4年目~9年目の行員(指導職)とほぼ同一としている。これは、それぞれのスタッフと行員がほぼ同じ仕事を担当していることが多いためである。なお、スタッフ用と行員用の総合評価表の相違点は、総合評価の際の実績評価のウエイトが行員のほうがスタッフよりも重いこと、行員用には昇格・昇任判定があるのに対してスタッフ用は昇給判定のみとなっていることである。

評価は、一次評価を課長、二次評価を副支店長、最終評価を支店長が行うことで、評価の公平性を担保している。能力及び実績は各5段階、執務態度は各3段階の評点が用いられ、総合評価として「S・A・B・C」が付けられる。自己評価は行っていない。

評価表のイメージ(レギュラースタッフ用)

評価結果を昇給等に反映し、時給は行員とほぼ同額になるように設定

評価結果は、契約更新の可否及び時給に反映し、契約更新時の面談で本人にフィードバックしている。レギュラースタッフには職種ごとに5段階、リーダースタッフは7段階の時給ランク(等級)を設けている。入行1年目は総合評価B以上取得で1ランクアップする。2年目以降は、S評価取得で1ランク、A評価を2年連続取得すれば1ランクアップすることになる。C評価の場合は、契約期間を半年にするなどして本人に改善を促しており、その結果、改善するケースが多い。また、同じような仕事をしている行員の給与を時給換算したものと、リーダースタッフの時給額はほぼ同額である。総合評価表の評価項目及び職種ごとの時給テーブルは、社内のイントラサイトで公表しており、全従業員が閲覧可能である。

育成プログラムに従って業務を習得させ、業務習得状況をチェック

スタッフの入行時に、事務スタッフ、ロビースタッフ等職種別の「スタッフ育成プログラム」を本人に渡し、これに従ってスタッフ教育を実施している。スタッフ育成プログラムには、3年間で業務を習得するために必要なスキルや受講する研修を掲載している。中堅レベルの行員がOJTリーダーとなり、同プログラムに従って、例えば入行1年目ではどこまで習得するかなどの目標を設定し、本人と話し合いながら能力開発を進めていく。また、同プログラムの習得状況は、同じ業務を担当している行員と同一の「業務習得進度表」でチェックしており、この進度表を踏まえて、次に受講する研修について、Off-JTの計画を立てるなどのアドバイスを行っている。

Off-JTの研修には、事務確認テスト、苦情事例勉強会、コンプライアンス勉強会、パワーアップミーティング等の店舗別勉強会、テレビ会議を利用した各種勉強会等が含まれており、これらは各店舗あるいは本店で行っている。これら研修の受講はすべて勤務扱いとしている。

コンプライアンス研修や業務関連研修等の教育機会も、行員と同様に付与している。資格取得については、テキストを提供するとともに勉強会を実施し、初回受験費用を支給するといった支援を行っており、これも行員と同じ扱いである。2015年にこれらの研修に参加した延べ人数は4,326名、うちスタッフは916名でほぼ全員が参加した。

業務で分からない点があった場合は、先輩スタッフや行員、上司が親身にフォローしている。なお、他職種の研修も希望があれば受講可能であり、希望して研修を受講した者については、総合評価表の「積極性」の項目で評価されることがある。

基準を満たしたレギュラースタッフをリーダーへ登用

ロングのレギュラースタッフは一定の条件を満たすとリーダースタッフ(事務担当・渉外担当)に登用される。登用の要件としては、ロングの勤務時間(所定勤務時間1日5.5時間以上または週26時間以上、及び所定勤務日数が月16日以上)で勤務可能であることの他、総合評価結果がA以上で、職種別の業務習得進度表の項目を8割以上達成していること、支店長の推薦、さらに渉外担当のリーダー登用を希望する場合には証券外務員資格を取得済みであることが求められる。

リーダースタッフになると業務範囲や責任の範囲が広くなり、レギュラースタッフの業務指導も行うようになる。人事評価と時給テーブルはリーダースタッフ用のものを適用し、登用後2年目以降は評価によって時給がアップする(1ランク~7ランク)。なお、リーダースタッフは各支店に1名~2名配置しており、2016年3月31日時点では94名となっている。

行員への転換制度によるさらなるキャリアアップ

同行では、スタッフからキャリアアップを求める声が上がったことや2007年のパートタイム労働法の改正を見越し、2006年よりリーダースタッフから行員への転換制度を導入した。

行員への転換は年に1回、1月に募集を行い、3月初旬に試験を実施し、3月中旬に合否を決定、4月に転換する。

行員への転換条件は、①人事評価の総合評価表がA以上であること、②リーダーとしての勤務年数が1年以上であること、③支店長の推薦があること、④5つの資格(証券外務員(一種)、生命保険募集人(一般課程)、生命保険募集人(専門課程)、生命保険募集人(変額)、損害保険募集人)すべてを保有していること、⑤人事部による面接(2回)に合格することである。筆記試験は実施せず、面接のみを行う。面接では、受験の動機や将来のキャリアイメージ、業務や責任が増すことに対する意欲を確認している。同行の行員への転換制度では将来の役席者への登用を想定しており、行員へ転換した者は、ほぼ全員が昇進を果たしている。

転換試験の周知方法は、通達と個人面談での声掛けである。本人の希望の他、研修会・勉強会の受講履歴や総合評価表により、人事部では行員転換の候補者となり得るスタッフをほぼ把握しているため、能力・意欲が高く、資格取得等の要件を満たしつつあるスタッフには、上長や人事部からも個別に声を掛けて対象者としている。

転換要件の一つである5つの資格については、テキストの無料付与、勉強会の実施、初回受験費用支給、職場内での先輩からのアドバイス等を通じて、資格取得を支援している。

行員へ転換後の昇進上限はない。転換を果たした13名はすべて女性で、うち12名が順調にキャリアを重ね、課長・課長代理に昇進している(課長5名、課長代理7名)。

すべての行員・スタッフを対象とした表彰、店舗単位の報奨金制度

同行では2002年以来、半期ごとに、各部門(投資信託、定期預金、年金等)の優秀な業績を上げたスタッフや行員を表彰する制度を設けている。表彰者には頭取から表彰状が贈られるとともに、頭取との食事会に招待される。また、インタビューを受け、その動画が社内のイントラサイトで公開される。

2002年以前は行員のみが表彰対象であったが、スタッフ数が増加したことを考慮し、スタッフも対象とすることとした。創業50周年の記念式典以降、頭取が直接表彰する制度となり、スタッフも表彰対象となったこともあって、表彰対象者の人数も大幅に増加した。表彰者の偏りが出ないように、業績以外にも勤務時間と職務内容を勘案して、毎回、ショート、ロング、リーダーからそれぞれ表彰されるよう配慮している。2015年下期の表彰者は、48名中9名がスタッフであった。

また、2000年以降、半期に一度、店舗ごとの報奨金制度を実施している。これは、成果が数字には表れにくい業務を行っているスタッフ(事務スタッフ、ロビースタッフ、テラースタッフ等)を、適切に評価するために導入した制度である。支店長が対象者選定と報奨金支給の権限を持ち、複数のスタッフに報奨金を支給する。これにより、縁の下の力持ちとして働いているスタッフも、高いモチベーションで業務に臨むことができている。

その他にも、半期に一度、全行での業務改善提案の表彰も行っている。A賞~C賞で表彰し、報奨金も支給している。表彰対象の提案は、通達と社内のイントラサイトに掲載している。表彰された業務改善提案件数は、行員よりもスタッフから上がってきたものの方が多い。

スタッフとのコミュニケーション機会を充実

年に一度、全スタッフを対象に、人事部による個別面接を実施している。また、人事部以外にも、総合人事部、BPR推進部署、コンプライアンス部署が定期的に店舗を訪問してスタッフに声を掛けることで、困りごとや要望、業務改善等に耳を傾けている。面接等で把握した要望は人事部内で共有し、内容によっては、支店長または本店の部署が対応している。

この他に契約更新前の支店長による個人面談と、毎年9月前後の課長との個人面談を設けており、面談の機会は行員よりスタッフの方が多くなっている。

短時間雇用管理者を選任するとともに、相談窓口も設け、雇用管理の改善等に関する相談を受け付けている。電話相談窓口は3種類(男女別のセクハラ・パワハラ相談ダイアル、健康相談ダイアル、外部弁護士と提携した相談ダイアル)設け、スタッフも行員と同様に利用できる。こうした相談窓口は、採用時に説明する他、雇入条件通知書にも記載し周知している。

また、社内のイントラサイトには、社内規程、社内制度、業務マニュアル等規程の他、様々な通達を掲載しており、誰でも見られる環境にあるだけでなく、従業員にきちんと見てもらえるように、閲覧状況をチェックしている。この数値は店舗表彰にも影響するため各店舗で積極的に閲覧されている。

法定を上回る育児・介護休業を整備

2000年以前より、法定を上回る育児休業(出生した日から3歳に達する日の直後の3月31日まで)と、介護休業(休業開始から1年後の月末まで)を整備している。介護休業は分割取得が可能である。

スタッフと行員の取得要件に差はなく、2015年はスタッフ4名が育児休業を、1名が介護休業を取得している。制度の周知方法は、行員と同様に通達及び社内のイントラサイトで行っている。

仕事と家庭の両立支援のために、周囲がサポートする職場風土を醸成

同行では、人材重視経営を掲げ、多様な人材が活躍できるようにポジティブ・アクションやワーク・ライフ・バランス、ダイバーシティへの取組を進めている。2016年には、各種取組が評価され、「えるぼし」3段階目の認定と、「くるみん」の3回目の認定を受けた。

こうした取組を進めた結果、同僚や上司が、仕事と家庭の両立のコツを子育て中のスタッフにアドバイスするなど、子育て中のスタッフを積極的に支援する職場風土が醸成された。また産休・育休からスタッフが復職する際には、元の店舗にこだわらず本人の希望を聞いて、保育園の最寄りの店舗に配属するなど柔軟に対応しており、これまでに育児休業を利用したスタッフは全員復職している。

千葉興業銀行2016年ディスクロージャー誌より

各種福利厚生施設も行員と同様に利用可能

スタッフは、提携している各種スポーツ施設や宿泊施設の割引利用ができ、割引率等は行員と同じである。今年度より、スタッフを対象にメンタルチェックを実施している他、2009年から医療・介護相談も実施している。医療・介護相談は行員・スタッフ及びその家族が対象である。

4. 取組に当たって工夫した点・苦労した点

銀行業務は厳密な作業を求められるため、適性が合わず辞めてしまうスタッフも多い。また、昨今では近隣の商業施設が同行よりも高い時給でパート募集を行うことも多く、人材確保がより難しくなっている。

そのため、銀行業務に適性のあるスタッフにはできる限り長く働き続けてもらいたいと考え、各種制度やコミュニケーション機会を充実させ、スタッフを大切にする職場風土をつくってきた。スタッフには銀行業務未経験者も多く、未経験者やブランクのある経験者を採用した際は、入行時に導入研修を実施するだけでなく、その後の部門別研修を通じてフォローする体制を整えている。スタッフの大半は近隣の主婦であるため、彼らが仕事と家庭を両立しながら働けるよう、可能な限り個別の要望に応じて、勤務する店舗や勤務時間、出勤スケジュールを調整している。

5. 取組の効果と今後の見通し

スタッフ比率が増えた2000年以降に総合評価表と業務習得進度表、育成プログラムを導入したが、時代の変遷に伴い、銀行での取扱業務が増加するとともに煩雑化しており、それに応じてスタッフの担当する業務も複雑になったため、業務習得進度表の項目も多様化し、業務に合わせてほぼ毎年変更している。

業務の「見える化」が進み、キャリアアップのために必要な能力が明確になったことにより、スタッフのモチベーションは向上した。育成プログラムを見たスタッフからは、「こんなに研修を受けさせてもらえるのか」といった驚きの声や、「キャリアアップへの意欲が高まった」という声が上がっている。

また、スタッフを表彰の対象としたことにより、「毎回、絶対に頭取との食事会に行く」というモチベーションの高いスタッフや、行員以上の成績を上げるスタッフが現れるなど、モチベーションの向上と業績向上に大いに寄与している。

2008年と2016年を比較すると、スタッフ社員の総数は881名から877名とほぼ横ばいであるが、フルタイム(9:00~17:00の7時間勤務)で働くスタッフ(ロング、リーダー)は137名から222名に増加した。平均勤続年数は6.01年から8.02年となった。これは、関東甲信越の他の地方銀行等のパートタイム労働者より比較的長くなっていると思われる。

また、育成プログラムによりスタッフの能力開発を行った結果、スタッフの多能化・戦力化が進み、1店舗に行員は2名~3名だけ、それ以外はスタッフのみという体制で運営できるようになった。スタッフが店舗業務の大半を担うことによって、行員は営業推進業務に集中することができるため、業務成績向上にもつながっている。

スタッフから行員に転換した者は、キャリア支援の取組により、13名中12名が課長代理または課長に昇進している。昇進制限はなく、さらに上を目指してキャリアアップを続ける者が多い。

現在は、スタッフのさらなるキャリアアップ支援と、多様な働き方を選択できるよう、新たな雇用区分の導入を検討している。

今後も、あらゆる立場のスタッフがいきいきと働けるよう、多様な働き方を認める職場風土の醸成と、制度の整備を続けていくつもりである。

従業員の声

ショートスタッフとして入行後、行員に転換し、課長代理として活躍
(本店勤務、課長代理、勤続10年)

育児が一段落した2006年、ショートのテラースタッフとして採用された。入行後3か月は後方事務を担当し、その後は窓口に出るようになったが、以前に銀行で行員として9年間働いた経験があり、戸惑うことはなかった。

働きぶりを評価され、支店長から「ロングとして働かないか」と声を掛けられたが、まだ子どもが小さかったため迷いがあった。しかし家族の協力もあり、思い切ってチャレンジした。子育てと仕事を両立している先輩スタッフもおり、働き方の相談やアドバイスを受けられることも後押しとなった。

2009年に事務リーダーになり、2014年4月には行員転換試験に合格し、行員に登用された。行員登用後は生命保険や投資信託の商品知識が求められるようになり、その都度、通信講座を活用するなどして勉強を重ねた。

2015年1月には、本店営業部へ異動した。全店舗の取りまとめ業務や公金関係の業務も担当するようになった。2015年3月に課長代理になるべく筆記試験を受け合格し、同年7月に昇進した。

昇進後も、それまで以上に商品知識や資格取得の勉強に積極的に取り組んできた。ショートとして入行してロングになり、スタッフから行員、役席と立場を経てきたため、立場ごとの気持ちや状況が理解できる。スタッフと行員の働き方は異なるものの、目指すところは同じであるため、同僚と力を合わせて、最大限の業務成果が出せるよう努力している。今後は、お客さまサービス課の課長を目指して知識の習得に努めたいと考えている。

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