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株式会社β社

平成27年度パートタイム労働者活躍推進企業支援事業(雇用管理改善)より

人事評価とスキルアップ支援で、経営に不可欠なパートタイム労働者を育成

3.教育訓練等の能力開発
4.人事評価
5.キャリアアップ・
正社員転換推進措置
8.職場のコミュニケーション等
所在地 大阪府 業種 福祉
従業員数 25名 パート労働者数 10名
事業概要 社会保険・社会福祉・介護事業
ポイント
  • 年2回の面談を通じてキャリアアップを支援。
  • 資格取得支援や研修受講等、充実したスキルアップ体制を構築。
  • 全員参加型のイベント開催で協力し合える風土を醸成。

1. 企業概要・人員構造

同社は、平成5年に創業し、介護用品や福祉機器の販売・レンタルを展開している。すべての人々が心身ともに豊かで自立した「ゆとりある生活」の実現のため、介護用品や福祉機器といったハードを提供することで、地域社会に貢献している。

正社員以外のパート社員(パートタイム労働者)の雇用期間は3か月であり、採用時は3か月の有期雇用であるが、その後は希望に応じて無期となるパート社員もいる。パート社員は子育てや趣味活動、家庭事情等で時間的制約があり、フルタイムで働けない人が多い。基本的には、個々人の希望に応じてシフトを組む形となっていて、休日出勤は正社員が中心となって対応している。パート社員の賃金は時給制で、賞与はないが寸志を支給している。退職金制度は正社員と同様にパート社員にも適用されている(中退共)。

2. 取組の背景

会社運営において人材確保は重要な課題であるが、常に人と接する業務であるため、専門知識やコミュニケーション能力の向上も不可欠である。そのため、働きやすい労働時間を設定しながらもスキルアップに注力し、労働力の「量」と「質」の両面でパート社員が活躍できる体制を作り上げている。

3. 取組の内容

明確な基準に基づく人事評価を実施し、結果をフィードバック

年2回、代表取締役と直属上司、パート社員の3者で面談を実施している。あらかじめ、「自己評価表」をパート社員自身が記入し、同項目について上司も評価する。評価結果は、年1回の昇給及び年2回の寸志の額に反映される。また、面談を行って評価結果をフィードバックするとともに、パート社員の今後のスキルアップの希望等を確認している。具体的には、今後の資格取得の意向や伸ばしたいと考えているスキルの内容のほか、正社員として働きたいかについても確認し合う場となっている。

充実したスキルアップ制度

パート社員の知識やコミュニケーション能力向上のため、パート社員に対しても「福祉用具専門相談員」の資格取得を支援している。具体的には、資格取得に必要な講習受講に要する費用や、講習受講時間の賃金を全額会社が負担している。また、介護用品や福祉機器の新商品についての知識を習得するため、社外で行われている研修に正社員だけでなく、パート社員も積極的に参加させている。前述の通り、年2回行われる面談時に今後勉強したい内容やスキルアップの希望をヒアリングし、その際に聴取した内容を基に、パート社員のスキルアップを支援している。

正社員転換の推進

正社員転換については、面談を通じて本人の希望が確認できた場合は、経営状況も考慮しながら、パート社員から正社員への転換を進めている。毎年1~2名が正社員に転換している。

パート社員が正社員転換を希望した場合、代表取締役が本人と面談し、これまでの評価結果も考慮した上で、転換の可否を判断する。正社員になると、業務範囲や労働時間がパート社員と異なるため、複数回の面談を行い、労使双方の意向を確認しながら転換を進めていく。

全員参加型のレクレーションによる社員連携の強化

正社員・パート社員の区別なく、一丸となって事業運営を進めていくため、全社員の連携強化の取組として、社員旅行や忘年会、地元のお祭りへの参加等レクレーション行事を行っている。参加対象を全社員とし、地元のお祭りの時は家族も参加できるようにしている。レクレーションにかかる費用はすべて会社が負担し、多くの社員が参加できるように工夫している。

全社員の経営への参画意識の醸成

朝礼時や全体会議の場において、新商品情報や事業展開について説明し、全社員が経営に参画している意識を持つことができるように工夫している。売上の進捗状況は全社員が確認できるようになっている。また、全社員を対象とした改善提案制度を導入し、1提案に対して300円を支給するほか、良い提案に対しては「社長賞」として数万円程度の賞金が支給されることもある。最低でも1人当たり年間1件の提案があり、全社で年間40~50件程度の改善提案が提出される。

4. 成果と課題

パート社員の定着率は高く、勤続年数は平均して5年程度である。パート社員は希望に合わせた時間で働くことができるため、短い時間の中でも意欲的に働き高いパフォーマンスを発揮している。スキルアップへの意欲も高いため、社内においても欠かせない戦力として活躍している。

今後の事業展開に合わせ、人材確保と育成にさらに力を入れていくことが当面の課題である。地域社会で生じる様々なニーズに対応できる人材を増やし、今まで以上に地域社会に貢献していくことが期待される。

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