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よくわかる労働法

労働法に関するテーマ別の質問を
Q&A形式でわかりやすく説明していきます。

13 「扶養から外れたくない」という場合の「扶養」とは何ですか?

パートタイム労働者の中には、「扶養から外れたくない」という人が多いけど、「扶養」とは何のことをいっているの?

「扶養」には、大きく、税制上の扶養制度と社会保険上の扶養制度があり、税制上の扶養制度としては配偶者控除配偶者特別控除があり、社会保険における被扶養者の種別としては、健康保険の被扶養者国民年金の第3号被保険者(被用者年金被保険者等の被扶養配偶者)があります。
扶養制度については、税制上と社会保険上で基準となる年収額も年収のとらえ方も異なりますので、留意が必要です。
以下は、所得税についてであり、住民税を含むパートタイム労働者の税金についてはVol.15を参照してください。

配偶者控除とは

納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを配偶者控除といいます。

【控除対象配偶者の要件】
控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。

  • (1)民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。
  • (2)納税者と生計を一にしていること。
  • (3)年間の合計所得金額が38万円以下であること。
    (給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  • (4)青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

【配偶者控除額】
控除額は、控除対象配偶者の年齢により次の表のようになっています。

区分 控除額
一般の控除対象配偶者 38万円
老人控除対象配偶者(※) 48万円
  • 老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
    なお、配偶者が障害者の場合には、配偶者控除の他に障害者控除27万円(特別障害者の場合は40万円、同居特別障害者の場合は75万円(注))が控除できます。
  • (注)平成23年分の所得税から、控除対象配偶者又は扶養親族が同居の特別障害者である場合において、配偶者控除又は扶養控除の額に35万円を加算する措置に代えて、同居特別障害者に対する障害者控除の額が40万円から75万円に引き上げられました。

【その他】
配偶者控除の適用がない方で、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下の場合で、かつ、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満である方については、配偶者特別控除が適用されます。配偶者特別控除額は最高で、38万円ですが、配偶者の合計所得金額が増えると控除額が少なくなっていきます。

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配偶者特別控除とは

配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。
なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。

【配偶者特別控除を受けるための要件】

  • (1)控除を受ける人のその年における合計所得金額が1千万円以下であること。
  • (2)配偶者が、次の五つのすべてに当てはまること。
    • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)。
    • 納税者と生計を一にしていること。
    • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じ一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
    • ほかの人の扶養親族となっていないこと。
    • 年間の合計所得金額が38万円超76万円未満であること。

【配偶者特別控除の控除額】
配偶者特別控除の控除額は最高で38万円ですが、 配偶者の合計所得金額に応じて控除額は、次の表のようになります。

配偶者の合計所得金額 配偶者特別控除の控除額
38万円を超え40万円未満 38万円
40万円以上45万円未満 36万円
45万円以上50万円未満 31万円
50万円以上55万円未満 26万円
55万円以上60万円未満 21万円
60万円以上65万円未満 16万円
65万円以上70万円未満 11万円
70万円以上75万円未満 6万円
75万円以上76万円未満 3万円
76万円以上 0円

【配偶者特別控除を受けるための手続】
給与所得者の場合、配偶者特別控除は年末調整で受けることができますので、「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を勤務先に提出してください。

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健康保険における被扶養者とは?

健康保険では、被保険者が病気になったりけがをしたときや亡くなった場合、または、出産した場合に保険給付が行われますが、その被扶養者についての病気・けが・死亡・出産についても保険給付が行われます。この保険給付が行われる被扶養者の範囲は次のとおりです。

【被扶養者の範囲】

  1. 被保険者の直系尊属、配偶者(戸籍上の婚姻届がなくとも、事実上婚姻関係と同様の人を含む)、子、孫、弟妹で、主として被保険者に生計を維持されている人
    • 「主として被保険者に生計を維持されている」とは、被保険者の収入により、その人の暮らしが成り立っていることをいい、かならずしも、被保険者といっしょに生活をしていなくてもかまいません。
  2. 被保険者と同一の世帯で主として被保険者の収入により生計を維持されている次の人
    • 「同一の世帯」とは、同居して家計を共にしている状態をいいます。
    • 被保険者の三親等以内の親族(1.に該当する人を除く)
    • 被保険者の配偶者で、戸籍上婚姻の届出はしていないが事実上婚姻関係と同様の人の父母および子
    • ②の配偶者が亡くなった後における父母および子
  • ただし、国民健康保険、後期高齢者医療制度の被保険者等である人は、除きます。

(収入がある方についての被扶養者の認定基準については、以下【生計維持の基準について】をご覧ください。)

被扶養者の範囲図(三親等の親族図)

【生計維持の基準について】
「主として被保険者に生計を維持されている」、「主として被保険者の収入により生計を維持されている」状態とは、以下の基準により判断をします。
ただし、以下の基準により被扶養者の認定を行うことが実態と著しくかけ離れており、かつ、社会通念上妥当性を欠くこととなると認められる場合には、その具体的事情に照らし保険者が最も妥当と認められる認定を行うこととなります。

  • 認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合
    認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入の2分の1未満である場合は被扶養者となります。
    なお、上記に該当しない場合であっても、認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者の年間収入を上回らない場合には、その世帯の生計の状況を果たしていると認められるときは、被扶養者となる場合があります。
  • 認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合
    認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)であって、かつ、被保険者からの援助による収入額より少ない場合には、被扶養者となります。

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国民年金の第3号被保険者とは?

国民年金は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満のすべての人が加入するもので、老齢・障害・死亡といった保険事故が生じた場合に、加入期間に応じて「基礎年金」を受けることができます。
国民年金の被保険者の種別には、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類があり、これらの種別により、保険料の納め方が異なります。

【第3号被保険者とは】
対象者:被用者年金の被保険者等の収入により生計を維持されている20歳以上60歳未満の配偶者をいいます。ただし、年間収入が130万円以上で健康保険の扶養となれない人は第3号被保険者とはならず、第1号被保険者となります。
保険料の納付方法:国民年金保険料は配偶者が加入する年金制度が一括負担するため、個別に保険料を納める必要はありません。

【参考】

【第1号被保険者】
対象者:農業等に従事する、学生、フリーター、無職の人など。
保険料の納付方法:納付書による納付や口座振替など、自分で納めます。
※納められないときは、免除や納付猶予の仕組みがあります。

【第2号被保険者】
対象者:厚生年金保険の適用を受けている事業所に勤務する者であれば、自動的に国民年金にも加入します。(ただし、65歳以上で老齢年金を受ける人を除きます。)
保険料の納付方法:国民年金保険料は厚生年金保険料に含まれますので、厚生年金をかける人は自動的に国民年金にも加入することになります。厚生・共済各制度が、国民年金制度に基礎年金拠出金を交付します。

なお、詳細は、所得税については税務署、住民税に関しては市区町村、健康保険・厚生年金保険については年金事務所、国民健康保険については市区町村、国民年金については、年金事務所へお尋ねください。

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